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秋祭りに…

この季節には、どこへ行っても「秋祭り」がある。
郷愁に誘われるのも、この時期だ。
目をつむるとタイムスリップしたかのように、幼いころの記憶が蘇る。

祭の楽しみは、祭料理と神楽見物だった。

夕暮れが迫ってくると、鎮守の森からお囃子が聞こえてくる。
子どもたちは、もう居ても立ってもいられない。
並ぶ御馳走をさっさと食べて、僅かな小遣いを貰う。

お宮に通じる参道には、屋台の夜店が並ぶ。
今夜は、どの店でくじ引きをしようか?
そんなことを思いながら、お宮の方に急ぐ。

昼間は、汗ばむような一日だった。
夕闇が迫るにつれ、ヒンヤリとした風が頬に当たる。

そんな遠い昔の思い出が、脳裏を過(よ)ぎる。
勇壮な八調子の太鼓の音が、心地よい。

今夜も神楽は、朝まで続く。
ところが、いつも途中で寝てしまう。
気がついたら、最後の演目の「大蛇」が始まっている。

神楽が終わるころには、夜が白々と明けてくる。
篝火(かがりび)が、消えかけている。
眠い目をこすりながら、家路へ急ぐ。

家に帰ってから、寝ようとするが、神楽の興奮冷めやらず、頭の中は冴えわたっている。

どういう訳か、祭の翌日は学校も休みだった。

たぬきの記憶の中には、そんな思い出が走馬灯のように浮かんでは消える。
出来ることならあのころに帰ってみたい。
そんな郷愁を感じる秋…




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